#109 医薬品の安定供給問題を踏まえた診療報酬上の特例措置

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医薬品の安定供給問題を踏まえた診療報酬上の特例措置
100日ブログチャレンジ - エピソード2 - 9日目 #Challenge100_Episode2

 

本日は、2023年(令和5年)4月1日から適用になる診療報酬上の特例措置のうち「医薬品の安定供給問題を踏まえた診療報酬上の特例措置」について、ご紹介いたします。

特例措置の概要

今回の特例措置は大きく分けて3つあります。

医薬品の安定供給問題を踏まえた診療報酬上の特例措置(調剤のみ)

改正の趣旨

  • 医薬品の供給が不安定な状況を踏まえ、患者への適切な薬剤の処方や、保険薬局の地域における協力促進などの観点から、保険医療機関・保険薬局に対する加算について、特例措置を講ずることとする。

改正の概要(調剤のみ抜粋)

  • 医薬品の供給が不安定な状況を踏まえ、地域医療への貢献の観点から、薬局での調剤に関する「地域支援体制加算」について、後発医薬品の使用促進を図りながら、保険薬局が地域において協力しつつ医薬品の安定供給に資する取組を実施する場合の要件及び評価を見直す。
  • 上記特例措置については、令和5年4月から12月まで(9か月間)時限的に適用する。

地域支援体制加算

医薬品の供給が不安定な状況を踏まえ、地域医療への貢献の観点から、薬局での調剤に関する「地域支援体制加算」について、後発医薬品の使用促進を図りながら、保険薬局が地域において協力しつつ医薬品の安定供給に資する取組を実施する場合の要件及び評価を見直す。

調剤技術料

区分 / 調剤基本料〜2023年3月2023年4月
〜12月
地域支援体制加算1( + 後発医薬品調剤体制加算1, 2)39点40点
地域支援体制加算1( + 後発医薬品調剤体制加算3)39点42点
地域支援体制加算2( + 後発医薬品調剤体制加算1, 2)47点48点
地域支援体制加算2( + 後発医薬品調剤体制加算3)47点50点
地域支援体制加算3( + 後発医薬品調剤体制加算1, 2)17点18点
地域支援体制加算3( + 後発医薬品調剤体制加算3)17点20点
地域支援体制加算4( + 後発医薬品調剤体制加算1, 2)39点40点
地域支援体制加算4( + 後発医薬品調剤体制加算3)39点42点

※特別調剤基本料を算定している場合は、80/100に相当する点数

地域支援体制加算(特例措置)の施設基準

  • 後発医薬品調剤体制加算に係る届出を行っていること。
  • 当該保険薬局の存する地域の保険医療機関又は保険薬局(同一グループの保険薬局を除く。)に対する在庫状況の共有、医薬品の融通などを行っていること。
  • 上記の取組に関する事項について、当該保険薬局の見やすい場所に掲示していること。
求められる取り組みの例
  • 地域の薬局間での医薬品備蓄状況の共有と医薬品の融通
  • 医療機関への情報提供(医薬品供給の状況、自局の在庫状況)、処方内容の調整
  • 医薬品の供給情報等に関する行政機関(都道府県、保健所等)との連携
  • 特例措置が終了した後でもこのような取組を継続して行うべき

疑義解釈(Q&A)〜調剤のみ抜粋(地域支援体制加算)

(問3)今般の地域支援体制加算に係る特例措置において、「当該薬局の存する地域の保険医療機関又は保険薬局(同一グループの保険薬局を除く。)に対して在庫状況の共有、医薬品の融通などを行っていること」が施設基準として設けられているが、どのような取組が求められているのか。

施設基準で求められる取組としては、後発医薬品の使用促進を図りながら、地域の保険医療機関・保険薬局との連携の下で、薬局で必要な調剤を行うための情報共有や医薬品の融通、医師との処方内容の調整など、医薬品の安定供給に資する対応である。
具体的には、地域の実情に応じて対応すべきものであり、例えば、次に掲げる取組が考えられるが、現下の不安定な医薬品供給の状況を踏まえれば、このような取組は、自薬局の周辺地域の保険医療機関や同一グループ以外の保険薬局と連携すべきものであり、地域における開かれた取組であることが求められる。
また、この観点から、災害時の医薬品供給の対応のように、都道府県、保健所等の行政機関を介した情報共有等の連携体制に参加する取組も今回の対応として有用であると考えられる。

(例)
・地域の薬局間での医薬品備蓄状況の共有と医薬品の融通
・医療機関への情報提供(医薬品供給の状況、自局の在庫状況)、処方内容の調整
・医薬品の供給情報等に関する行政機関(都道府県、保健所等)との連携

なお、特例措置は時限的なものであるが、上記のような地域における取組を促し、それを定着させるための措置であることを踏まえると、特例措置が終了した後でもこのような取組を継続して行うべきものであること。

どうぞ、ご参考にしてください!

それでは、また明日!

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この記事を書いた人

Hiroshi.K
Hiroshi.K
メディカルサーブ株式会社 代表取締役

システムコンサルタント、インストラクター、エンジニア、デザイナー、講師など、いくつもの肩書を兼任。いわゆるプレイングマネジャー。
趣味はマラソン。マラソン歴10年目にしてサブスリーを達成。フルマラソン自己ベストは2:57:40(第8回水戸黄門漫遊マラソン:2023/10/29)
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