#003 レセプト摘要欄の記載事項

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レセプト摘要欄の記載事項
100日連続ブログ更新チャレンジ - 3日目 #Challenge100

 

2020年10月からレセプト摘要欄の記載事項がコード化されましたので、詳細をご紹介いたします。

コメントコードはレセコンで対応していると思いますが、ケースによっては一部手入力しないといけない項目がありますので、以下ご参考にしてください。

調剤料(内服薬)

配合禁忌等の理由により内服薬を別剤とした場合

「配合不適等調剤技術上の必要性から個別に調剤した場合」、「内服用固形剤(錠剤、カプセル剤、散剤等)と内服用液剤の場合」、「内服錠、チュアブル錠及び舌下錠等のように服用方法が異なる場合」又は「その他」から最も当てはまる理由をひとつ記載すること。「その他」を選択した場合は、具体的な理由を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100367 調剤料(内服薬):配合不適等調剤技術上の必要性から個別に調剤した場合
820100368 調剤料(内服薬):内服用固形剤(錠剤、カプセル剤、散剤等)と内服用液剤の場合
820100369 調剤料(内服薬):内服錠、チュアブル錠及び舌下錠等のように服用方法が異なる場合
830100001 調剤料(内服薬):その他理由;******
 ****** の部分は理由をフリーワードで入力

自家製剤加算

自家製剤加算を算定した場合であって「処方」欄の記載内容からは加算理由が不明のとき

算定理由が明確となるように記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
830100438 算定理由(自家製剤加算);******
 ****** の部分は理由をフリーワードで入力

ポイント

「処方欄の記載内容からは加算理由が不明のとき」にこのコメントコードが必要なので、例えば以下の場合は自家製剤加算を算定していてもコメントコードを入れる必要はありません。

  • 【例】分1−0.5錠、分2−1錠 など
    (半錠にしていることが分かるため、コメントコードは不要)
  • 【例】子どもの処方で、多種類の散剤の中に1種類だけ錠剤がある場合 など
    (粉砕していることが分かるため、コメントコードは不要)

逆に、大人の処方で一つだけ粉砕している等、処方内容だけでは理由が判別ができない場合は「医師より粉砕の指示あり」等、コメントを入れる必要があります。

※2020年10月よりコード義務化となりましたが、今までフリーテキストで入力していたものがコード化されただけで、摘要欄の記載要件自体は変わっておりません。また、地域によりルールが異なる場合がありますので、事前に審査支払機関にご確認ください。(当記事の見解は弊社所在地である茨城県のケース)

一包化加算, 自家製剤加算, 計量混合調剤加算

同一の保険医療機関で一連の診療に基づいて同一の患者に対して交付され、受付回数1回とされた異なる保険医の発行する処方箋に係る調剤については、同一調剤であっても、それぞれ別の「処方」欄に記載することとされているが、このことにより、一包化加算、自家製剤加算及び計量混合調剤加算を算定した場合であって「処方」欄の記載内容からは加算理由が不明のとき

算定理由が明確となるように記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
830100439 異なる保険医の発行する処方箋に係る算定理由(自家製剤加算);*******
830100440 異なる保険医の発行する処方箋に係る算定理由(一包化加算);******
830100441 異なる保険医の発行する処方箋に係る算定理由(計量混合調剤加算);******
 ****** の部分は理由をフリーワードで入力
(例)同一医療機関の複数診療科の処方箋の薬剤を合わせて一包化

時間外加算, 休日加算, 深夜加算, 時間外加算の特例

処方箋を受け付けた年月日及び時刻を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100366 処方箋受付年月日(時間外加算);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
851100035 処方箋受付時刻(時間外加算)
850100367 処方箋受付年月日(休日加算);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
850100368 処方箋受付年月日(深夜加算);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
851100036 処方箋受付時刻(深夜加算)
850100369 処方箋受付年月日(時間外加算の特例);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
851100037 処方箋受付時刻(時間外加算の特例)

外来服薬支援料

外来服薬支援料の「注1」又は「注2」のどちらに該当するかを記載し、服薬管理を実施した年月日、保険医療機関の名称を記載すること。
なお、保険医療機関の名称については、注1の場合においては、服薬支援料の必要性を確認した保険医療機関の名称を、注2の場合においては情報提供をした保険医療機関名をそれぞれ記入すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100793 外来服薬支援料:注1
820100794 外来服薬支援料:注2
850100370 服薬管理を実施した年月日(外来服薬支援料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100442 情報提供を行った保険医療機関名(外来服薬支援料);******
 ****** の部分は医療機関名をフリーワードで入力

 

▼こちらも合わせてお読みください▼

https://medical-sv.com/pharmacy/dispensing-fee-revision/revision2020/gairai-fukuyaku-shienryo/

服用薬剤調整支援料1

減薬の提案を行った年月日、保険医療機関の名称及び保険医療機関における調整前後の薬剤種類数を記載すること。

記載例 ○○市立病院にて○種類から○種類に調整。○○医院にて○種類から○種類に調整。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100371 減薬の提案を行った年月日(服用薬剤調整支援料1);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100443 保険医療機関名及び調整前後の種類数(服用薬剤調整支援料1);******
 ****** の部分は記載例を参考にフリーワードで入力

服用薬剤調整支援料2

提案を行った全ての保険医療機関の名称を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
830100444 提案を行った保険医療機関名(服用薬剤調整委支援料2);******
 ****** の部分は医療機関名をフリーワードで入力

特定薬剤管理指導加算2

当該患者に抗悪性腫瘍剤を注射している保険医療機関の名称及び当該保険医療機関に情報提供を行った年月日を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100372 情報提供を行った年月日(特定薬剤管理指導加算2);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100445 患者に抗悪性腫瘍剤を注射している保険医療機関名(特定薬剤管理指導加算2)******
 ****** の部分は医療機関名をフリーワードで入力

吸入薬指導加算

前回の吸入薬指導加算の算定から3月以内に再度算定する場合

前回算定時の吸入薬の名称を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
830100446 前回算定時の吸入薬の名称(吸入薬指導加算);******
 ****** の部分はフリーワードで入力

調剤後薬剤管理指導加算

当該患者にインスリン製剤等を処方している保険医療機関の名称及び当該保険医療機関に情報提供を行った年月日を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100373 情報提供を行った年月日(調剤後薬剤管理指導加算);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100447 インスリン製剤等を処方した保険医療機関名(調剤後薬剤管理指導加算);******
 ****** の部分は医療機関名をフリーワードで入力

薬剤服用歴管理指導料, かかりつけ薬剤師指導料, かかりつけ薬剤師包括管理料

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者について、当該患者の薬学的管理指導計画に係る疾病と別の疾病又は負傷に係る臨時の投薬が行われ、薬剤服用歴管理指導料、かかりつけ薬剤師指導料又はかかりつけ薬剤師包括管理料を算定する場合

算定年月日を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100374 算定年月日(薬剤服用歴管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
850100375 算定年月日(かかりつけ薬剤師指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
850100376 算定年月日(かかりつけ薬剤師包括管理料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”

在宅患者訪問薬剤管理指導料, 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料, 在宅患者緊急時等共同指導料, 服薬情報等提供料

調剤を行っていない月に在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン服薬指導料を含む)、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急時等共同指導料又は服薬情報等提供料を算定した場合

情報提供又は訪問の対象となる調剤の年月日及び投薬日数を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100377 情報提供又は訪問の対象となる調剤年月日;(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
842100070 投薬日数;******
 ****** の部分は日数をフリーワードで入力

在宅患者訪問薬剤管理指導料

月に2回以上算定する場合

それぞれ算定の対象となる訪問指導を行った日を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100378 訪問指導年月日(在宅患者訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”

単一建物診療患者が2人以上の場合

その人数を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
842100071 単一建物診療患者人数(在宅患者訪問薬剤管理指導料);******
 ****** の部分は人数をフリーワードで入力

 

1つの患家に当該指導料の対象となる同居する同一世帯の患者が2人以上いる場合、保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する患者数が当該建築物の戸数の10%以下の場合、当該建築物の戸数が20戸未満で保険薬局が在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する患者が2人以下の場合又はユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所のそれぞれのユニットにおいて在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定する人数を単一建物診療患者の人数とみなす場合

「同居する同一世帯の患者が2人以上」、「訪問薬剤管理指導を行う患者数が当該建築物の戸数の10%以下」、「当該建築物の戸数が20戸未満で訪問薬剤管理指導を行う患者が2人以下」又は「ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所」の中から、該当するものを選択して記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100103 同居する同一世帯の患者が2人以上
820100371 訪問薬剤管理指導を行う患者数が当該建築物の戸数の10%以下
820100372 当該建築物戸数が20戸未満で訪問薬剤管理指導を行う患者が2人以下
820100094 ユニット数が3以下の認知症対応型共同生活介護事業所

在宅患者訪問薬剤管理指導料, 在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料

訪問薬剤管理指導を主に実施している保険薬局(以下「在宅基幹薬局」という。)に代わって連携する他の薬局(以下「在宅協力薬局」という。)が訪問薬剤管理指導を実施し、在宅患者訪問薬剤管理指導料又は在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料を算定した場合

在宅基幹薬局は当該訪問薬剤管理指導を実施した日付及び在宅協力薬局名を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100379 (在宅基幹薬局)実施年月日(在宅患者訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100448 (在宅基幹薬局)在宅協力薬局名(在宅患者訪問薬剤管理指導料);******
850100380 (在宅基幹薬局)実施年月日(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
830100449 (在宅基幹薬局)在宅協力薬局名(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料);******

在宅基幹薬局に代わって在宅協力薬局が訪問薬剤管理指導(この場合においては、介護保険における居宅療養管理指導及び介護予防居宅療養管理指導費を含む。)を実施した場合であって、処方箋が交付されていた場合

在宅協力薬局は当該訪問薬剤管理指導を実施した日付を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100381 (在宅協力薬局)実施年月日(在宅患者訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”
850100382 (在宅協力薬局)実施年月日(在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2

在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定していない月に在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2を算定する場合

直近の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した年月日を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
850100383 直近算定年月日(在宅患者訪問薬剤管理指導料);(元号)yy“年”mm“月”dd“日”

退院時共同指導料

指導年月日、共同して指導を行った患者が入院する保険医等の氏名及び保険医療機関の名称並びに退院後の在宅医療を担う保険医療機関の名称を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
830100450 患者が入院している保険医療機関の保険医等の氏名(退院時共同指導料);****
830100451 患者が入院している保険医療機関名(退院時共同指導料);******
830100452 退院後の在宅医療を担う保険医療機関名(退院時共同指導料);******
 ****** の部分はそれぞれフリーワードで入力

一般名処方が行われた医薬品について後発医薬品を調剤しなかった場合

その理由について、「患者の意向」、「保険薬局の備蓄」、「後発医薬品なし」又は「その他」から最も当てはまる理由をひとつ記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100373 後発医薬品を調剤しなかった理由:患者の意向
820100374 後発医薬品を調剤しなかった理由:保険薬局の備蓄
820100375 後発医薬品を調剤しなかった理由:後発医薬品なし
820100376 後発医薬品を調剤しなかった理由:その他

長期の旅行等特殊の事情がある場合に、日数制限を超えて投与された場合

長期の旅行等特殊の事情がある場合において、必要があると認められ、投薬量が1回14日分を限度とされる内服薬及び外用薬であって14日を超えて投与された場合は、処方箋の備考欄に記載されている長期投与処方箋の備考欄に記載されている長期投与の理由について、「海外への渡航」、「年末・年始又は連休」又は「その他」からもっとも当てはまるものをひとつ記載すること。「その他」を選択した場合は具体的な理由を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100795 長期投与の理由:海外への渡航(年末・年始又は連休に該当するものは除く。)
820100796 長期投与の理由:年末・年始又は連休
830100453 長期投与の理由:その他理由;********
 ****** の部分は理由をフリーワードで入力

70枚を超えて湿布薬が処方されている処方箋に基づき調剤を行った場合

70枚を超えて湿布薬が処方されている処方箋に基づき調剤を行った場合は、処方医が当該湿布薬の投与が必要であると判断した趣旨について、処方箋の記載により確認した旨又は疑義照会により確認した旨を記載すること。

電算コード 左記コードによるレセプト表示文言
820100377 処方箋記載により確認
820100378 疑義照会により確認

その他

居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費の合計算定回数を記載:「介○」

その他請求内容について特記する必要があればその事項を記載する

(27) 「摘要」欄について

ア 介護保険に相当するサービスを行った場合に、当該患者が要介護者又は要支援者である場合には、「摘要」欄に「介」の記号を付して居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費の合計算定回数を記載すること。

イ その他請求内容について特記する必要があればその事項を記載すること。

ウ 「摘要」欄に記載しきれない場合においては、「処方」欄下部の余白部分に必要事項を記載しても差し支えないこと。

引用元:診療報酬請求書等の記載要領等について」等の一部改正について ┃ 厚生労働省 

●100日連続更新達成まで、あと97日! #Challenge100

 

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この記事を書いた人

Hiroshi.K
Hiroshi.K
メディカルサーブ株式会社 代表取締役

システムコンサルタント、インストラクター、エンジニア、デザイナー、講師など、いくつもの肩書を兼任。いわゆるプレイングマネジャー。
趣味はマラソン。マラソン歴10年目にしてサブスリーを達成。フルマラソン自己ベストは2:57:40(第8回水戸黄門漫遊マラソン:2023/10/29)
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