疑義解釈資料【その11】

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2017年5月26日に疑義解釈資料(その11)が出ましたね。

今回は調剤関連はありませんでしたが、医科関係の中で「一般名処方」について銘柄名(商品名)の併記もOKとの記載がありましたので、くわしくご紹介いたします。

 

一般名処方加算

(問3)区分番号「F400」処方せん料の注7に規定する一般名処方加算について、一般的名称で処方薬が記載された処方せんに、医療安全の観点から類似性等による薬の取り違えを防ぐ目的の参考情報として、一般的名称に先発品又は後発品の銘柄名を併記する場合は、当該加算は算定可能か。
算定可能である。
一般名処方加算は、一般的名称による処方せんを交付した場合に限り算定できるものであり、医師が個別の銘柄にこだわらずに処方を行っていることを評価した点数である。したがって、この場合に併記される銘柄名は、処方薬に係る参考情報であることから、個別銘柄の指定と誤解されることのないよう、備考欄などに記載することが望ましい。

(参考)
この疑義解釈については、薬剤名の一般的名称を基本とした販売名の類似性に起因する薬剤取り違え防止のための対応が課題とされた「平成27年度厚生労働科学研究内服薬処方せんの記載方法標準化の普及状況に関する研究」を踏まえ、その対応策の一つとして、類似性等による取り違えリスクが特に懸念される名称のものについては、先発品の使用が誘引されることがない範囲で、先発品や代表的な後発品の製品名等を参考的に付記する等の工夫が有効と考えられることを示した平成29年5月26日付け厚生労働省事務連絡「平成27年度厚生労働科学研究費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)「内服薬処方せんの記載方法標準化の普及状況に関する研究」結果の概要について(情報提供)」において医療機関等へ周知されることになったことに合わせて、個別の銘柄へのこだわりではなく医療安全の観点での銘柄名の併記による、一般名処方加算についての取り扱いを明確にしたものである。

ここがポイント!
 銘柄の指定ではなく、取り違え防止のための工夫とのことなので、併記されている銘柄(商品)を調剤しなければいけないということではありません。あくまで参考情報として、ですね。

 

一般名処方による医薬品の取り違えは「薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業」でも頻繁に報告されています。

昨年(2016年)の改定で、一般名処方加算が拡大されたことに伴い一般名処方が増加傾向にありますので、制度として何かしらの対策は必要ですね。

ただ一方で、銘柄名を併記することは、結果的に、その銘柄に誘導することにもなりかねないとも感じます。

ヒューマンエラーは必ず一定の確率で発生しますので、薬局内の監査ルールを厳格にしたり、監査システムを導入したりと、エラーが起きにくい仕組みづくりをしていくこと、そして、定期的に勉強会などを開いて情報共有したりして、意識をバージョンアップしていくことが不可欠だと思います。

 

それでは、また!

 

 

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この記事を書いた人

Hiroshi.K
Hiroshi.K
メディカルサーブ株式会社 代表取締役

システムコンサルタント、インストラクター、エンジニア、デザイナー、講師など、いくつもの肩書を兼任。いわゆるプレイングマネジャー。
趣味はマラソン。マラソン歴10年目にしてサブスリーを達成。フルマラソン自己ベストは2:57:40(第8回水戸黄門漫遊マラソン:2023/10/29)
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